平成29年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

[詳細版へ]
標準和名 ホッケ 魚種写真
学名 Pleurogrammus azonus
系群名 道北系群
担当水研 北海道区水産研究所

生物学的特性

寿命: 8~9歳
成熟開始年齢: 1歳(一部)、2歳(大部分)
産卵期・産卵場: 9月中旬~11月上旬、利尻・礼文島の沿岸および武蔵堆の最浅部
食性: 仔魚期には主にカイアシ類、未成魚期にはヨコエビ類、岩礁周辺で定着生活に移行後は魚類、魚卵、イカ類、エビ類、ヨコエビ類、オキアミ類など
捕食者: 不明

▲このページのTOPへ

漁業の特徴

沖合底びき網(沖底)と、刺網、底建網、定置網などの沿岸漁業によって漁獲される。漁業種類によって主漁場および漁期は異なる。現在、沖底による漁獲は、かけまわし船、オッタートロール船による。

▲このページのTOPへ

漁獲の動向

漁獲量は、1980年代前半に10万トンから3万トンに減少したが、その後増加し、1998年には20万トンを超えた。2000~2008年は9.9万~15.1万トンで推移したが、2009年以降減少し、2016年は前年と同様1.6万トンとなった。長期的に見ると漁獲量の6割程度を日本海における沖底が占めており、日本海の沿岸漁業が1~3割、オホーツク海における沖底が1割程度を占めている。 オホーツク海における沿岸漁業の漁獲量は1割に満たない。

▲このページのTOPへ

資源評価法

年齢別漁獲尾数に基づいて、コホート解析により年齢別資源尾数、資源量、漁獲係数Fを計算した。コホート解析では、2005~2016年の100トン以上の沖底かけまわし船の標準化CPUEを用い、チューニングを行った。自然死亡係数は0.295/年と仮定した。

▲このページのTOPへ

資源状態

資源量は、1985年以降増加し、1995年に47万トンに達した。1996年以降は増減を伴いながら減少し、2004~2008年は26万~29万トン程度で推移した。その後は減少傾向が続き、2010年には12万トン、2016年には2.5万トンと過去最低になった。親魚量も同様に1985年から増加して1995年に24万トンに達した後減少し、2016年は0.9万トンと過去最低になった。Blimitは、再生産関係から、高い再生産成功率があった時に高い加入量が期待できる親魚量6.4万トンとした。資源水準は親魚量が11万トン以上を高位、Blimit(6.4万トン)以上を中位、Blimit未満を低位とした。2016年の親魚量はBlimitを下回っていることから、2016年の資源水準は低位、動向は過去5年間(2012~2016年)の資源量の推移から減少と判断した。

▲このページのTOPへ

管理方策

2016年の親魚量がBlimitを下回っているため、親魚量を10年後にBlimit以上に回復させることを管理目標とし、Frec10yrを管理基準として2018年ABCを算出した。Ftarget=αFlimitとし、本系群の資源状態が国際機関等で適用されている基準により評価すると禁漁レベルを大きく下回る水準と判断されることから、より安定的・効果的な資源回復を図るため、αを0とした。Frec10yr(Limit)で漁獲した場合、5年後の親魚量は現状より増加するもののBlimitを下回ると予想されるが、10年後にはBlimitに達する。Fcurrentで漁獲した場合は漁獲量、資源量、親魚量ともに5年後には現状を下回ることが予想される。2012年度より沿岸・沖合の漁業者による資源回復に向けた漁獲圧3割減を目標とした自主管理が行われているが、単純平均した漁獲係数Fは依然として高い状態である。加入量は水温によって影響を受ける可能性もあり、海洋環境にも注意を払う必要がある。
管理基準 Target/Limit 2018年ABC
(千トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値からの増減%)
Frec10yr Target 0 0 0
(-100%)
Limit 3 24 0.33
(-71%)

▲このページのTOPへ

資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

▲このページのTOPへ


執筆者:森田晶子・山下夕帆・濱津友紀・山下紀生

資源評価は毎年更新されます。