令和元年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

[詳細版へ]
ムロアジ類 魚種写真
学名 Decapterusspp.
系群名(海域) (東シナ海)
担当水研 西海区水産研究所

生物学的特性

寿命: マルアジ:6歳程度、クサヤモロ:8歳程度、モロ:5歳程度、オアカムロ:7歳程度、アカアジ:10歳程度
成熟開始年齢: マルアジ、モロ、クサヤモロでは2歳(100%)
産卵期・産卵場: 春~夏、アカアジやオアカムロは東シナ海南部以南で産卵の報告があるが、その他の種は不明
食性: マルアジでは稚魚期にカイアシ類や枝角類、成魚期にカイアシ類、オキアミ類、小型魚類
捕食者: 大型魚類・哺乳類など

▲このページのTOPへ

漁業の特徴

東シナ海で漁獲されるムロアジ類は、主にマルアジ、ムロアジ、モロ、クサヤモロ、オアカムロ、アカアジの6種である。 大中型まき網漁業(大中まき)および中・小型まき網漁業により漁獲される。 漁獲量全体に占める割合は、大中まきで減少傾向、中・小型まき網漁業で増加傾向にある。 県別の漁獲量は、長崎県と鹿児島県が多い。 我が国の他に、中国・韓国が多獲していると推定されるが詳細は不明である。

▲このページのTOPへ

漁獲の動向

2018年の全体の漁獲量は7,727トンで、前年より約1,900トン増加した。 東シナ海区(福岡県~鹿児島県)の漁獲量は、1978年には7.7万トンであったが、2000年には1万トンを下回り、2018年は7,507トンであった。 日本海西区(福井県~山口県)の漁獲量は、2012年以降は400トン前後で推移していたが、2017年は166トンに減少し、2018年は212トンに微増した。 日本海北区(青森県~石川県)の2018年の漁獲量は8トンであった。

▲このページのTOPへ

資源評価法

ムロアジ類は複数魚種を含んだ総称であり、また魚種別の資源水準および動向を判断するための資料が乏しい。 そこで我が国におけるムロアジ類全体の漁獲のうち、大きな割合を占め広域において操業する大中まきの資源密度指数を資源量指標値とした。 大中まき漁獲成績報告書において、マルアジ以外の魚種別の資源密度指数は不明であるため、マルアジおよびその他ムロアジ類の資源密度指数を利用し、両者の相乗平均値をムロアジ類全体の資源量指標値として資源水準と動向を判断した。

▲このページのTOPへ

資源状態

大中まきのマルアジの資源密度指数は増減を繰り返しながら長期的には減少傾向で推移しており、近年では低い水準にある。 マルアジを除くムロアジ類の資源密度指数は1990年代前半までは増減を繰り返しながら推移してきたが、2000年代前半に低い水準となり、2000年代後半には増加傾向に転じたが、その後再び増減を繰り返している。 資源量指標値は長期的に減少傾向を示している。 資源水準は、1973~2018年の資源量指標値の最大値(8.47トン/網)と最小値(1.02トン/網)の間を3等分して高位・中位・低位とした。 2018年の資源量指標値は1.78トン/網であることから水準は低位、動向は最近5年間(2014~2018年)における資源量指標値の推移から、増加と判断した。

▲このページのTOPへ

管理方策

資源量指標値の水準と変動傾向に合わせた漁獲を行うことを管理方策として2020年ABCを算出した。 外国漁船による漁獲量が大きいとみられることから、全体の資源状態を把握するためには中国・韓国の情報も必要である。
管理基準 Target/Limit 2020年ABC
(百トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値からの増減%)
0.8・C2018・0.97 Target 48
Limit 60

▲このページのTOPへ

資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

▲このページのTOPへ

執筆者:川内陽平・髙橋素光

資源評価は毎年更新されます。