令和元年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 キダイ 魚種写真
学名 Dentex hypselosomus
系群名 日本海・東シナ海系群
担当水研 西海区水産研究所

生物学的特性

寿命: 8歳以上
成熟開始年齢: 2歳(50%)、3歳(100%)
産卵期・産卵場: 年2回(春季と秋季)、五島西沖~済州島、沖縄北西の大陸棚縁辺、台湾北東の大陸棚縁辺、浙江、福建近海
食性: 主に甲殻類
捕食者: 不明

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漁業の特徴

東シナ海では以西底びき網漁業(以西)、日本海では沖合底びき網漁業(沖底)が主要漁業であり、このほかに小型底びき網漁業(小底)、釣、はえ縄でも漁獲される。 県別では島根県・山口県・長崎県の漁獲量が多い。 かつては日本海西部~東シナ海南部に広く漁場が形成されたが、現在は日本海西部~九州西岸が中心である。 東シナ海においては、中国・韓国漁船によっても漁獲されているとみられるが、キダイとしての漁獲量は不明である。

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漁獲の動向

戦後の沖合漁業の再開後、1960年における総漁獲量は1万トンを超えたが、その後減少した。 近年は4,000~5,000トンで推移しており、2018年には4,327トンであった。 漁業種類別では以西2そうおよび島根県浜田以西における2そうびき沖底(沖底2そう)による漁獲量が多く、以西2そうは2003年以降1,000トン以上で推移し、沖底2そうは1994年以降1,000トン前後であったが、2015年以降は減少した。

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資源評価法

本系群では、東シナ海と日本海それぞれの海域で計算した1993年以降の標準化した単位努力量当たり漁獲量(標準化CPUE)を資源量指標値とし、海域別に資源評価を行った。 標準化CPUEの計算においては、東シナ海では以西2そうの日別・漁船別データとトロール調査(資源量直接推定調査、東シナ海底魚資源分布生態調査)のデータを、日本海では沖底2そうの日別・漁船別データを用いた。 2018年現在の資源状態は、1993年以降の資源量指標値の変動を基に、以西2そうと沖底2そうの資源密度指数や既往の文献から推察される1992年以前の資源状態も考慮して評価した。 系群全体の水準・動向は、各海域の資源状態を総合的に判断した。

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資源状態

東シナ海では1960年代前半に資源が減少し、1990年代まで低迷を続けた後、2010年以降1960年代初頭と同程度まで増加したと考えられる。 しかし、戦後間もない1947年は2010年以降よりもかなり資源が高水準であったと推察されることから、東シナ海では資源量指標値の最高値(2011年)の2倍の値(4.66)と資源量指標値の最低値の間を3等分して資源水準を判断した。 2018年の資源量指標値(2.04)から東シナ海の水準を中位、最近5年間(2014~2018年)の資源量指標値の変動から動向を増加と判断した。 日本海では1990年代初頭まで資源が最低水準で推移したが、その後急増した。 当海域では、資源量指標値の最高値と最低値の間を3等分して水準を判断した。 2018年の資源量指標値(1.24)から水準を中位、最近5年間(2014~2018年)の資源量指標値の変動から動向を減少とした。 系群全体の水準は中位、資源動向は横ばいと判断した。

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管理方策

東シナ海と日本海に分け、それぞれの海域における資源量指標値の水準と変動傾向に合わせて漁獲を行うことを管理方策とし、海域ごとにABCを算定した。 また、それらの合計値を系群全体の2020年ABCとした。 本資源は、東シナ海において外国漁船による漁獲の影響を強く受けていると考えられることから、系群全体の資源管理を推進するためには、関係各国の協力が必要である。
管理基準 Target/Limit 2020年ABC
(百トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値
からの増減%)
1.0・C2018ECS・1.08
1.0・C2018WJS・1.01
Target 36
Limit 46

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:川内陽平・依田真里・青沼佳方

資源評価は毎年更新されます。