令和2年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 ホッケ 魚種写真
学名 Pleurogrammus azonus
系群名 道南系群
担当水研 水産資源研究所

生物学的特性

寿命: 他の系群では8歳以上
成熟開始年齢: 1歳(一部)、2歳(大部分)
産卵期・産卵場: 11月~12月、北海道渡島半島西岸、奥尻島沿岸の岩礁域
食性: 仔魚期には主にカイアシ類、未成魚期にはヨコエビ類、岩礁周辺で定着生活に移行後は魚類、魚卵、イカ類、エビ類、ヨコエビ類、オキアミ類など
捕食者: 不明

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漁業の特徴

刺網、定置網、底建網、まき網、釣、かごなどの沿岸漁業でほぼ周年漁獲され、特に春季の索餌期と秋季の産卵期に漁獲量が増加する。 本州においては、底びき網でも漁獲される。

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漁獲の動向

漁獲量は、1980年代に1.7万トン~3.3万トンで推移し、1990年代には2.0万トン前後で推移したが、その後減少し、2007年は6,822トンになった。 2008、2009年に1.0万トンを超えたが、その後減少し、2017年は664トンと過去最低を記録した。 2018年は大幅に増加して5,279トンとなったが、2019年は前年比35%減の3,439トンとなった。 海域別の2019年の漁獲量は道南日本海で1,313トン、道南太平洋で前年より減少して795トン、本州日本海(青森県~石川県)で1,331トンであった。

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資源評価法

近年の漁獲量の変動が資源動向を反映すると仮定し、漁獲努力量が比較的安定したと考えられる1993年~2019年の漁獲量の推移から資源状態を判断した。 また、2015年~2019年における1歳魚および2歳魚の漁獲状況から近年の加入状況について推察した。

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資源状態

1歳魚および2歳魚の漁獲状況から2007年級群は高い豊度であったが、2009年級群以降の豊度は非常に低かったと推察される。 2013年級群は2007年以降で最も少なく、2014年級群は若干増えたものの2016年級群は少なかった。 2017年級群は2008年級群以降で最も高い豊度となったが、前年まで全ての年級が非常に低い豊度で推移しており、資源状態が好転したとは考えにくい。 資源水準は、過去27年間(1993年~2019年)の漁獲量の平均値を50とした場合の相対値を水準値として、65以上を高位、35以上65未満を中位、35未満を低位と設定した。 2019年の水準値は16となり、資源水準は低位と判断した。 動向は、直近5年間(2015年~2019年)の漁獲量の推移から横ばいと判断した。

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管理方策

資源水準および動向に合わせて漁獲を行うことを管理方策とし、漁獲量に基づき2021年ABCを算定した。漁獲量は2002年以降多くの海域・漁業種で減少している。また、2007年以降の年齢別漁獲尾数によると、2009年級群以降は加入量が減少しており、資源状況が悪化したと推察される。一方、2018年は2017年級群と思われる2008年級群以降で最も豊度の高い年級群によって広範囲で漁獲量が増加したものの、2019年には太平洋側で漁獲量が減少するなど、資源量が継続して増加しているとは考えにくい。 近年は漁獲圧は以前と比べて減少していると考えられるが、今後も漁獲努力量を抑え、2017年級群から生まれた若齢魚を獲り残し、再生産に寄与させることが資源の回復には重要である。
管理基準 Target/Limit 2021年ABC
(千トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値
からの増減%)
0.7・Cave3-yr・1.22 Target 2.1
Limit 2.7

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:森田晶子・境 磨・河村眞美・千村昌之・濱津友紀

資源評価は毎年更新されます。