令和2年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 ハタハタ 魚種写真
学名 Arctoscopus japonicus
系群名 日本海北部系群
担当水研 水産資源研究所

生物学的特性

寿命: 5歳(年齢および年級は、ふ化した年を生まれ年とし1月1日に加齢する表記)
成熟開始年齢: 雄:1歳(割合は不明)、雌:2歳(100%)
産卵期・産卵場: 12月上・中旬、主に秋田県沿岸の藻場
食性: 端脚類、橈脚類、オキアミ類、イカ類、魚類
捕食者: 大型魚類(マダラ等)

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漁業の特徴

青森県~富山県では、夏と産卵期以外の周年、小型底びき網(小底)や沖合底びき網(沖底)により漁獲されている。 小底と沖底をあわせた底びき網による漁獲量が全体の約5割を占める。 また、ハタハタの産地として有名な秋田県、青森県の両県の浅海域では、産卵期にあたる12月上中旬に、定置網、底建網、刺網で漁獲され、それら漁獲量は全体の約5割を占める。 なお、北部日本海海域ハタハタ資源管理運営協議会の協定に基づく全長15cm未満の個体の放流、水産庁の資源回復計画措置の継続実施など、資源管理に関する取り組みが積極的に行われている。

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漁獲の動向

漁獲量は、1970年代前半には2万トン程度であったが、1976年以降、急激に減少して1991年では158トンとなった。 この急激な悪化を受け、秋田県が3年間禁漁し、2004年には5,405トンにまで回復した。 しかし、2010年頃から再び減少し、2019年では1,779トンであった。 直近5年間(2015年~2019年)の県別漁獲量では、青森県と秋田県が概ね等しく、両県を合わせた漁獲量が全体のおよそ8割を占めている。

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資源評価法

沖底の単位努力量当たり漁獲量を標準化した値(標準化CPUE)を資源量指標値とし、それに基づき資源状態を判断した。 2016年~2020年の7月~8月に実施した、日本海北部底魚資源調査(秋田県~新潟県の沿岸水深200m~500m)、また、山形県水産試験場が4月~5月に実施した新規加入量調査ならびに漁獲物の体長組成調査に基づき、近年の年齢組成および各年級の豊度を推察した。

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資源状態

沖底の標準化CPUEは、2012年以降、2018年を除き増加傾向を示している。 2016年~2019年の標準化CPUEの動向は日本海北部底魚資源調査で推定したハタハタ現存量の動向と2018年を除き一致した。 新規加入量調査の結果から、2021年に漁獲主体となる2019年級の豊度は比較的低いと推察された。 資源水準の境は、漁獲が多かった1970年代に記録された標準化CPUEの最高値13.2を3等分し、高位と中位の境を8.8、中位と低位の境を4.4とした。 2019年の標準化CPUEは7.4であり、資源水準は中位と判断された。 資源動向については、直近5年間(2015年~2019年)の標準化CPUEの推移から横ばいと判断された。

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管理方策

資源水準および資源量指標値(沖底の標準化CPUE)に合わせて漁獲を行うことを管理方策とし、2021年のABCを算定した。 なお、資源水準は中位、動向は横ばいであるが、2021年に漁獲の主体となる2019年級の豊度は低いと推察されたことから、過度に漁獲することのないよう配慮すべきである。
管理基準 Target/Limit 2021年ABC
(百トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値
からの増減%)
0.9·Cave3-yr·1.21 Target 14
Limit 18

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:飯田真也・藤原邦浩・八木佑太・白川北斗

資源評価は毎年更新されます。