令和2年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 ヒラメ 魚種写真
学名 Paralichthys olivaceus
系群名 太平洋北部系群
担当水研 水産資源研究所

生物学的特性

寿命: 雄12歳、雌13歳
成熟開始年齢: 雄2歳(100%)、雌3歳(100%)
産卵期・産卵場: 5月~9月(盛期は6月~8月)、東北地方太平洋沖(青森県~茨城県)の沿岸各地(水深20m~50m)
食性: 着底稚魚はアミ類、全長10cm以上は魚類
捕食者: 着底直後はエビジャコ類、着底後1ヶ月~2ヶ月はヒラメを含む大型魚

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漁業の特徴

東北海域では、ヒラメは沖合底びき網・小型底びき網・刺網・定置網等によって漁獲されている。 漁業は周年行われているが、1歳魚が漁業に新規加入する秋に漁獲量が増加する。 近年、資源の保護・管理を目的として、漁具漁法、目合制限、操業時期などのさまざまな規制措置が行われている。 また、小型魚の保護を目的にして各県において漁獲対象魚の水揚げの全長制限(30cm以上、一部地域では35cm以上)が実施されており、特に福島県では、試験操業の開始以降、全長50cm以上に漁獲を制限している。 各県において種苗放流が盛んに行われており、2019年の種苗放流数は393.6万尾であった。

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漁獲の動向

東北海域におけるヒラメの漁獲量は10年程度の周期的な変動をしている。 1980年代後半~1990年代前半の漁獲量は1,000トン前後(本文の漁獲量は、2019年漁期(7月~翌年6月)を除き暦年集計である)であったが、その後は増加し、概ね2,000トン以上を維持している。 2014年と2015年の漁獲量は3,000トンを超えたものの、その後減少し、2019年の漁獲量は2,298トン(2019年漁期:2,320トン)となっている。 近年は海域によって傾向が異なり、南部(宮城県、福島県、茨城県)では、震災後に宮城県を中心に漁獲量が急増しているのに対し、北部(青森県、岩手県)では増加がみられていない。

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資源評価法

南部海域(宮城県・福島県・茨城県)の雌雄・年齢別の漁獲尾数を用いて系群全体の雌雄・年齢別漁獲尾数を推定するとともに、コホート解析によって資源量を推定した。 解析は漁期年単位で実施し、1990年漁期~2018年漁期を対象とした。

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資源状態

資源量は2011年漁期~2013年漁期に急増したが、その後減少し、2018年漁期は8,458トンであった。 親魚量は2012年漁期と2013年漁期に急増し、その後減少し、2018年漁期は5,809トンであった。 2013年漁期以降の漁獲割合は、震災前の約半分の水準で横ばいであった。 Blimitは高い再生産成功率があったときに高い加入量が期待できる親魚量(1,688トン)として設定した。 1990年以降の最大親魚量である9,038トン(2013年漁期)とBlimitの中間(5,363トン)を高位と中位の境界とした。 Blimitを中位と低位の境界とした。 2018年漁期の親魚量はBlimitを上回り、高位と中位の境界を上回ったことから、高位水準と判断された。 しかし親魚量は年々減少しており、直近5年間(2014年漁期~2018年漁期)の親魚量の推移から動向は減少と判断した。

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管理方策

親魚量はBlimitを上回っているため、加入量水準を維持するとともに、現状の資源を有効利用することを管理目標として、Fmaxを管理基準に用いてABCを算定した。 ヒラメの資源管理においては、小型魚の漁獲をしないことが有効である。 なお、2018年漁期における種苗放流魚の混入率(黒化率70%で補正)は3.3%であった。 種苗放流による今後の加入尾数は2019年(暦年)の種苗放流数(393.6万尾)、添加効率は0.1を仮定した。
管理基準 Target/Limit 2021年漁期ABC
(トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値
からの増減%)
Fmax Target 2,020 21 0.27
(-30%)
Limit 2,450 26 0.34
(-13%)

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:冨樫博幸・木所英昭・成松庸二・鈴木勇人・森川英祐・時岡 駿・三澤 遼・金森由妃・永尾次郎

資源評価は毎年更新されます。