令和2年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 ヒラメ 魚種写真
学名 Paralichthys olivaceus
系群名 瀬戸内海系群
担当水研 水産資源研究所

生物学的特性

寿命: 15歳程度
成熟開始年齢: 1歳(4%)、2歳(雄52%、雌75%)、3歳(雄91%、雌82%)、4歳(100%)
産卵期・産卵場: 東部海域(徳島県太平洋海域)では2月~5月、中西部海域(周防灘・伊予灘、愛媛県斎灘・燧灘西部・島嶼部)では3月~6月
食性: 着底稚魚はアミ類、成長とともにエビジャコや魚類、漁獲加入後は魚類、甲殻類、イカ類
捕食者: 人工種苗放流後の稚魚ではヒラメやマゴチ、スズキ等大型魚類、天然魚については不明

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漁業の特徴

主に小型底びき網(小底)、刺網、定置網、釣漁業で漁獲される。 2019年における漁法別漁獲量の割合は小底51%、刺網28%、定置網14%、釣漁業6%。 秋には未成魚、冬から春にかけては成魚が漁獲の主体となる。 周防灘の小底では「周防灘小型機船底びき網漁業対象種の資源管理に関する覚書」により全長25cm以下のヒラメの採捕を禁じている。 本種は栽培対象種であり、2018年には245万尾の人工種苗が放流された。

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漁獲の動向

漁獲量は1970年代前半までは200トン~500トン前後であったが、1970年代後半から1980年代にかけて増加し、1988年以降は1,000トン前後で推移した。1999年には最高の1,118トンに達したが、2003年以降は1,000トンを割り込み、2016年は482トンまで減少した。 その後漸増し、2018年は519トン、2019年は580トンであった。

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資源評価法

1994年~2019年の年齢別漁獲尾数を基に小底の単位努力量当たり漁獲量(CPUE)加重平均値を用いたチューニングコホート解析を行い、年齢別資源尾数、資源量、親魚量を推定した。 これまで毎年減少していた0歳魚の漁獲係数(F)は2016年以降、1歳魚のFは2018年以降それぞれ横ばいで推移しており、小型魚に対する漁獲圧の低下傾向が収まりつつあるように見える。 このことから、最新年の1歳魚のFおよび選択率には最新年を除く直近3年間の平均値を用いた。

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資源状態

資源量は1999年以降減少していたが、2017年以降急増し、2019年は1994年以来最高の3,208トンと推定された。 親魚量は2011年以降1,200トン付近で推移していたが、2019年の親魚量は1,923トンと推定された。 天然由来の0歳魚加入尾数は2012年より2013年を除いて100万尾を下回って推移していたが、2017年には145万尾、2018年には240万尾となった。 本年における資源量と親魚量の大幅な増加は、高い豊度であった2017年級群および2018年級群の加入の寄与による。 再生産成功率は2004年以降低迷していたが2017年以降は増加傾向にある。 Blimit(822トン)は最新年を除いた1994年以降の最大親魚量(2000年が該当)の1/2とした。 最大親魚量とBlimitの中間を高位と中位の境界に、Blimitを資源水準の中位と低位の境界にそれぞれ設定した。 2019年の親魚量から水準は高位、直近5年間(2015年~2019年)の親魚量の推移から動向は増加と判断した。

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管理方策

現在の親魚量水準はBlimitを上回ることから、現状の親魚量水準を維持することを管理目標とし、中長期的にこの水準を維持する漁獲係数Fsusを管理基準とした。 自主的な漁獲サイズ規制と小型魚獲り控えが小型かつ未成魚に対するFの低下に寄与し、成長乱獲・加入乱獲を避ける上で有効に働いている可能性がある。 2018年に放流された人工種苗における混入率は10%、添加効率は0.10と推定された。 但し放流時の標識装着率の把握は十分ではなく、人工種苗放流の効果に関する判断は現状では難しい。
管理基準 Target/Limit 2021年ABC
(トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値
からの増減%)
Fsus Target 938 21 0.34
(+8%)
Limit 1,130 25 0.43
(+35%)

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:山田徹生・本田 聡

資源評価は毎年更新されます。