令和2年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 アカガレイ 魚種写真
学名 Hippoglossoides dubius
系群名 日本海系群
担当水研 水産資源研究所

生物学的特性

寿命: 雌20歳、雄15歳
成熟開始年齢: 雌25cm(50%)、30cm(100%)、雄17cm(50%)、22cm(100%)
産卵期・産卵場: 2月~4月、若狭湾、経ヶ岬周辺、赤碕沖を中心とする隠岐諸島周辺、粟島北方(水深180m~200m)
食性: クモヒトデ類を周年捕食するが、オキアミ類やホタルイカモドキ類などのマイクロネクトンが増えると、それらを選択的に捕食
捕食者: 幼稚魚はマダラ、成魚は不明

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漁業の特徴

アカガレイは、ズワイガニ、ハタハタと並ぶ日本海の底びき網漁業の最重要資源である。 本資源の9割以上が沖合底びき網(沖底)(1そうびき、2そうびき)と小型底びき網で漁獲され、他には僅かに刺網で漁獲される。 沖底1そうびきが全漁獲量の4割~6割を占める。

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漁獲の動向

漁獲量は、1992年の2,281トンから増加して、2007年~2010年は5,500トン前後で推移し、2011年は近年最多の6,158トンとなった。 2012年~2014年は再び5,500トン前後で推移し、その後減少して2019年は3,521トンとなった。 そのうち、沖底1そうびきの漁獲量は2,102トンであった。 なお、府県別の漁獲量では、鳥取県、兵庫県、福井県、石川県が多い。

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資源評価法

日本海全域における沖底1そうびきの漁獲成績報告書から求めた資源密度指数に基づき資源状態を判断した。 また、2000年~2020年に実施した日本海ズワイガニ等底魚資源調査(5月~6月、日本海西部の水深190m~550m。調査点は約140点)に基づくコホート解析による資源量により動向を判断した。 さらに、コホート解析により漁獲割合、漁獲係数(F値)、親魚量および加入量(2歳)を把握した。

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資源状態

雌雄合計の資源量は、2.4万トン~6.3万トンで推移し、2020年は4.2万トンであった。 親魚量は、1.5万トン~4.8万トンで推移し、2020年は3.9万トンであった。 加入量(2歳魚)は2018年以降に増加し、2020年は5.33億尾であった。 沖底1そうびきの資源密度指数は、1981年をピークに減少し、10を下回る年が続いたが、2004年から10以上となり、2009年以降は17以上で推移している。 資源水準は、資源密度指数の1972年~2019年の最高値付近である30と0を3等分し、20を高位と中位の境界、10を中位と低位の境界とし判断した。 2019年の資源密度指数は17.1であり、中位と判断した。 また、直近5年間(2016年~2020年)の資源量の推移から、動向は減少と判断した。

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管理方策

漁獲圧を現状より下げ、資源量(トロール調査に基づくコホート解析により推定)を維持することを管理目標として、2021年ABCを算定した。 現状の漁獲圧(Fcurrent:雌0.08、雄0.14)であれば資源量は漸減する。 現状の漁獲圧をやや下げて、資源量を維持するべきである。 加入量(2歳)は増加していたが、漁獲主体は6歳前後からであり、漁獲への本格加入にはまだ数年かかる。 日本海西部で普及している改良網は本種を約2割保護する機能を備えており、その使用促進は小型魚保護に有効である。 現状の加入状況を考慮し、漁獲加入が本格的に増加するように、改良網の使用を促進して小型魚の保護に努めるべきである。
管理基準 Target/Limit 2021年ABC
(百トン)
(雄,雌)
漁獲割合
(%)
(雄,雌)
F値
(雄,雌)
(現状のF値
からの増減%)
0.8Fcurrent Target 28
(6, 21)
7
(9, 5)
0.07
(0.09, 0.05)
(-34%)
Limit 33
(7, 25)
8
(11, 6)
0.08
(0.11, 0.06)
(-20%)

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:藤原邦浩、八木佑太、吉川 茜、佐久間啓、白川北斗、久保田洋

資源評価は毎年更新されます。