日本海沿岸域における動物プランクトンの推移

水産総合研究センター日本海区水産研究所が能登半島周辺で春季に動物プランクトン量を調査した結果によると、動物プランクトンの総湿重量は1990年代後半から2000年にかけて低い水準で推移したのに対し、いわし類の生活史初期の重要な餌生物であるカイアシ類のノープリウス幼生の量は、1998年から2000年および2002年に高い水準で推移していました。

残念ながら、1993年より以前の調査がなく、マイワシ資源の変動要因との関わりについては不明です。後ほど出てきますが、カタクチイワシの資源が高水準になったのが1997年から1999年であり、カイアシ類ノープリウス幼生の高い水準期と一致します。

このように、餌生物である動物プランクトンの量的な変化を見ることは、いわし類の生き残りの過程を理解する上で重要です。