平成30年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 ホッケ 魚種写真
学名 Pleurogrammus azonus
系群名 道北系群
担当水研 北海道区水産研究所

生物学的特性

寿命: 8~9歳
成熟開始年齢: 1歳(一部)、2歳(大部分)
産卵期・産卵場: 9月中旬~11月上旬、利尻・礼文島の沿岸および武蔵堆の最浅部
食性: 仔魚期には主にカイアシ類、未成魚期にはヨコエビ類、岩礁周辺で定着生活に移行後は魚類、魚卵、イカ類、エビ類、ヨコエビ類、オキアミ類など
捕食者: 不明

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漁業の特徴

北海道北部の日本海およびオホーツク海において、沖合底びき網(沖底)と、刺網、底建網、定置網などの沿岸漁業によって漁獲される。 漁業種類によって主漁場および漁期は異なる。 現在、沖底による漁獲は、かけまわし船、オッタートロール船による。

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漁獲の動向

漁獲量は、1980年代前半に10万トンから3万トンに減少したが、その後増加し、1998年には20万トンを超えた。 2000~2009年は9.9万~15.1万トンで推移したが、2010年以降激減し、2017年は前年より若干増加し1.7万トンとなった。 2014年までは総漁獲量の6割程度を日本海における沖底が占めており、日本海の沿岸漁業が1~3割、オホーツク海における沖底が1割程度を占めていた。 一方、2015年以降は日本海およびオホーツク海における沿岸漁業の割合が増え、2017年は総漁獲量の7割を占めた。

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資源評価法

1985~2017年の年齢別漁獲尾数に基づいて、コホート解析により年齢別資源尾数、資源量、漁獲係数Fを計算した。 コホート解析では、2005~2017年の100トン以上の沖底かけまわし船の標準化した単位努力量当たり漁獲量(CPUE)を用い、チューニングを行った。 自然死亡係数は0.295と仮定した。

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資源状態

資源量は、1985年以降増加し、1995年に47万トンに達した後、増減を伴いながら減少した。 2009年以降は20万トンを下回って減少傾向が続き、2016年には3.5万トンと過去最低になったが、2017年は若干増加して5.9万トンとなった。 親魚量も1985年から増加して1995年に24万トンに達した後減少し、2016年は1.1万トンと過去最低になったが、2017年は若干増加し1.6万トンとなった。 資源水準は1985~2016年の親魚量の平均値7.9万トンを50とした時の相対値を水準値とし、65以上にあたる11万トン以上を高位とした。 Blimitは加入量の上位10%を示す直線と再生産成功率の上位10%を示す直線の交点から親魚量6.4万トンとし、Blimit未満を低位とした。 2017年の親魚量はBlimitを下回っていることから、2017年の資源水準は低位、動向は過去5年間(2013~2017年)の資源量の推移から減少と判断した。

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管理方策

2017年の親魚量がBlimitを下回っているため、親魚量を10年後にBlimit以上に回復させることを管理目標とし、Frec10yrを管理基準として2019年ABCを算出した。 Frec10yrで漁獲した場合、5年後の親魚量は現状より増加し、10年後にはBlimitに達する。 2007年以降親魚量がBlimitを下回り、2017年も1.6万トンと低水準が続いていることから、休漁あるいはそれに準じた措置を提言する閾値であるBbanの設定を行うことが適切と考えられる。 2012年度より沿岸・沖合の漁業者による資源回復に向けた漁獲圧3割減を目標とした自主管理が継続されているものの、資源回復には至っていないと考えられるため、今後も引き続き管理を継続することが必要である。 加入量は水温によって影響を受ける可能性があり、海洋環境に注意を払う必要がある。
管理基準 Target/Limit 2019年ABC
(千トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値からの増減%)
Frec10yr Target 8.8 21 0.41
(-52%)
Limit 10.5 25 0.51
(-39%)

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:森田晶子・境 磨・山下夕帆・山下紀生・磯野岳臣・服部 薫

資源評価は毎年更新されます。