令和元年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 ソウハチ 魚種写真
学名 Hippoglossoides pinetorum
系群名 日本海系群
担当水研 日本海区水産研究所

生物学的特性

寿命: 雄5歳以上、雌7歳以上
成熟開始年齢: 雄2歳、雌3歳
産卵期・産卵場: 1~4月、対馬周辺海域、隠岐周辺海域
食性: エビジャコ類、オキアミ類、全長15cm以上ではキュウリエソなどの魚類、20cm以上ではホタルイカ等のイカ類
捕食者: 不明

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漁業の特徴

本系群は日本海西部海域において1そうびき(1そう)および2そうびき(2そう)沖合底びき網(沖底)と小型底びき網(小底)によって漁獲される。 総漁獲量に対して、1990年代前半までは沖底の漁獲量が80~90%を占めていたが、1990年代後半以降は小底の割合が増加し、30%以上の水準で推移している。 沖底では2そうより1そうの漁獲量が多く、近年における1そう:2そうの比率は平均して3:1程度である。

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漁獲の動向

漁獲量は1999年に5,000トンを超え最高値となったが、2004年には最低値の1,400トンまで減少した。 2008年には4,000トンに増加し、以降の漁獲量は2,000~3,000トンの範囲で推移し、2018年は2,200トンであった。 資源密度指数は1そう、2そう沖底ともに1970年代に最高値となった後は減少傾向が続き、2004年に最低値となった。 その後2008年まで増加したが、以後、増減を繰り返している。

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資源評価法

本系群では沖底の資源密度指数で2歳以上の資源量をチューニングしたコホート解析により資源量を推定した。 年齢別漁獲尾数(1997~2018年)は鳥取県・島根県の銘柄別体長組成・漁獲量と、沖底・小底の漁獲統計情報を用いて求めた。 資源水準は沖底の資源密度指数、資源動向は最近5年間の資源量の推移に基づきそれぞれ判断した。

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資源状態

資源量は1999年に過去最高の1.37万トンとなり、2004年には最低の5,800トンまで減少した。 その後増減が続いたが、2016年に増加に転じ、2018年は1.08万トンとなった。 親魚量の推移は資源量と概ね同調しており、2018年の親魚量は4,700トンであった。 本系群の漁獲係数(F値)は低い水準で推移しており、再生産成功率も安定している。 Blimitは過去最低親魚量から資源が回復した2004年の親魚量2,400トンに設定した。 2018年の親魚量はBlimitを上回っている。 水準は沖底1そう・2そうの漁獲比率(3:1)で加重平均を取った資源密度指数の最高値と0を3等分して高位、中位、低位とし、2018年は中位と判断した。 動向は直近5年間(2014~2018年)の資源量の推移から増加と判断した。

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管理方策

本系群のF値は低く、再生産成功率も安定しているほか、2018年の親魚量もBlimitを上回っていることから、中長期的に親魚量を維持していくことが重要であると考えられる。 親魚量の維持を管理目標とし、管理基準値としてFmedにより2020年ABCを算出した。 Fmedは資源計算を行った過去20年間(1997~2016年)の再生産成功率の中央値(RPSmed)に対応する3歳のFを探索した。 2018年の漁獲係数(Fcurrent:0.33)はFmed(0.49)よりも低いため、現状の漁獲を続けた場合、資源量・親魚量ともに増加し、その後横ばいになることが予想された。
管理基準 Target/Limit 2020年ABC
(百トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値
からの増減%)
Fmed Target 34 28 0.39
(+19%)
Limit 41 33 0.49
(+48%)

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:吉川 茜・飯田真也・八木佑太・藤原邦浩・上田祐司

資源評価は毎年更新されます。