平成25年度資源評価票(ダイジェスト版)

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標準和名 ハタハタ 魚種写真
学名 Arctoscopus japonicus
系群名 日本海北部系群
担当水研 日本海区水産研究所

生物学的特性

寿命: 5歳(年齢は、ふ化した年を基準に暦年で示す)
成熟開始年齢: 雄:1歳(100%)、雌:2歳(100%)
産卵期・産卵場: 12月の極短い一時期、沿岸の藻場、秋田県での産卵が多い
索餌期・索餌場: 未成魚期以降の分布と回遊に関する知見は少ない
食性: 端脚類、橈脚類、オキアミ類、イカ類、魚類
捕食者: 大型魚類によって捕食されるが、詳細は不明

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漁業の特徴

日本海北部のハタハタは秋田県での漁獲が多く、産卵・接岸期を対象とした定置網と刺し網(沿岸漁)による漁獲割合が大きい。また、ほぼ全域において小型底びき網や沖合底びき網(沖底)によって漁獲される。

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漁獲の動向

日本海北部のハタハタの漁獲量は、2万トン以上あった1970年代の多獲期から1980年代に急激に減少し、1984年には206トンに至った。1986年にやや増加したが、1987年以降は減少し低迷を続けた。1995年から徐々に増加し、2007年を除くと、2003年以降では3,000トンを上回り、2004年には5,405トンに達した。しかし、2012年の漁獲量は大きく減少し2,221トンとなった。

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資源評価法

漁獲量を基本情報とした。ただし、2003年より漁獲努力量の削減措置がとられていることから、資源水準及び動向の判断には、漁獲量だけではなく沖底の漁獲成績報告書による資源密度指数も基本情報とした。沖底は本系群の分布範囲で広く実施されており、その漁獲情報には索餌場と産卵場を回遊する本系群の資源量が反映されていると考えられる。また、漁獲物の体長組成から年齢組成と年級豊度を推定し資源評価の参考とした。

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資源状態

2003年以降、自主規制が実施された2007年を除き、およそ3,400~5,400トンの範囲で推移し、中位水準を維持していた。しかし、2012年の漁獲量は、獲り控えのあった2007年を下回って2,221トンとなったことから、資源水準は低位と判断した。資源密度指数は漁獲量同様に周期的な増減があるものの、中長期的には徐々に増加してきた。過去5年間では、飛び抜けて高い値を示した2009年の資源密度指数以外、40前後で推移していたことから、資源動向は横ばいと判断した。


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管理方策

資源密度指数の推移から資源動向は横ばい、2012年の漁獲量から資源水準は低位と判断された。そして、2013年の漁獲主体となる2010年級(3歳)の豊度は近年では中程度、2011年級(2歳)の豊度はやや低いと推測される。これらのことから、漁獲圧を現状より低く設定し、資源水準の回復を目指すことを管理方策とした。ABC算定規則2-1)に基づいてABClimit及びABCtargetを算定した。
  2014年漁獲量 管理基準 F値 漁獲割合
ABClimit 18百トン 0.6・Cave3-yr・0.97
ABCtarget 14百トン 0.8・0.6・Cave3-yr・0.97
  • 平成24年度にABC算定規則が改正され、ABCはABClimit=δ1・Ct・γ1、ABCtarget=ABClimit・αで計算
  • 資源水準が低位であるため係数δ1は標準値の0.6、Ctは2010~2012年の平均漁獲量(Cave 3-yr)である3,012トン
  • γ1は、γ1=1+k(b/I)で計算をし、kは係数(標準値の1.0)、bとIは資源量指標値の傾きと平均値(直近3年間)
  • 100トン未満を四捨五入
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    資源評価のまとめ

  • 2012年漁獲量の減少により低位水準
  • 過去5年間においては変動大きいが動向は横ばい
  • 2013年の漁獲主体となる2、3歳魚の豊度は低~中程度と推測
  • 管理方策のまとめ

  • 漁獲圧を現状より低く設定し、資源水準の回復を目指す
  • 網目拡大を継続的に呼びかけ、小型個体の漁獲を抑制
  • 「資源回復計画」に引き続き「資源管理指針・計画」が継続して実施
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    執筆者:松倉隆一・藤原邦浩・後藤常夫

    資源評価は毎年更新されます。