平成27年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 カタクチイワシ 魚種写真
学名 Engraulis japonicus
系群名 太平洋系群
担当水研 中央水産研究所

生物学的特性

寿命: 4歳
成熟開始年齢: 1歳(100%)
産卵期・産卵場: 冬季を除くほぼ周年で4~8月が盛期、沿岸~沖合の広い海域
索餌期・索餌場: 周年、九州~北海道の太平洋沿岸、黒潮域、黒潮続流域、黒潮親潮移行域、親潮域、東は経度170度付近の海域まで
食性: 動物プランクトン等
捕食者: 中大型の浮魚類、鯨類

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漁業の特徴

仔魚期のシラスは福島~鹿児島県でシラス船曳網等により春から秋に漁獲される。未成魚・成魚は常磐~房総の沿岸で、まき網による漁獲が多く、沿岸の定置網等でも漁獲される。大中型まき網の漁期は12~翌年6月である。資源量が多い年には9~11月に道東から三陸、1~5月に熊野灘や日向灘でも多獲される。近年、愛知~三重県で漁獲割合が増加傾向にある。黒潮・親潮移行域に分布する沖合域の魚群はほとんど漁獲対象となっていない。

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漁獲の動向

漁獲量は1989年まで数万トンで推移していたが、1990年に太平洋北区(青森~茨城県)で急増し20万トンを超え、2003年には過去最高の41万トンとなった。漁獲量はその後減少し、2014年で14万トンであった。海区別では、太平洋中区(千葉~三重県)が漁獲量の大部分を占めており、太平洋南区(和歌山~宮崎県)の漁獲量は少ない。

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資源評価法

年齢別漁獲尾数に基づいたコホート解析により資源量(親魚量)を推定した。コホート解析の際には、常磐房総海域の漁獲動向や北西太平洋秋季浮魚資源調査CPUEを指標値とした。

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資源状態

資源量は2003年までは変動が大きいながらも増加傾向であったが、2003年の149万トンをピークに減少傾向となり、2014年は62万トンと推定された。なお、2011年まで行われた沖合域の計量魚探調査でも、2003年以降沖合域の分布量の顕著な減少が示されている。親魚量は、2004年の90万トン以降減少傾向で、2014年で24万トンとなった。再生産関係から見て良好な加入を期待しにくくなる親魚量の閾値13万トンをBlimitとした。2014年の推定親魚量はBlimitを上回っている。過去36年間の親魚量について、上位1/3を高位とし、中位と低位の境界はBlimitとした。資源水準は中位、動向は減少と判断した。

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管理方策

2014年の親魚量はBlimitより高く、再生産関係が利用可能であることから、現状の資源量を維持できるFmedを管理基準として2016年ABCを算出した。現状の漁獲圧(2012~2014年平均のF=1.50)はFmed(F=0.67)より高く、現状の漁獲圧で、資源は漸減傾向を示す。調査等により、沖合域に分布・回遊する資源が減少傾向であることが示されていることから、沿岸域に分布する資源を対象とした漁業への影響が相対的に高まると考えられる。現状、太平洋系群の加入量とシラス漁獲量に関係は認められず、シラス漁獲が資源に及ぼす影響は少ないと考えられるが、今後もシラス漁業の影響を注視する必要がある。
管理基準 Limit/Target F値 漁獲割合
(%)
2016年ABC
(千トン)
Fmed Limit 0.67 21 134
Target 0.54 18 114

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:上村泰洋・由上龍嗣 ・渡邊千夏子・亘 真吾・岸田 達

資源評価は毎年更新されます。