平成28年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

[詳細版へ]
標準和名 マダラ 魚種写真
学名 Gadus macrocephalus
系群名 太平洋北部系群
担当水研 東北区水産研究所

生物学的特性

寿命: 8歳
成熟開始年齢: 3歳(1~69%)、4歳(100%)
産卵期・産卵場: 冬季、仙台湾、八戸沖、三陸沿岸の各地(砂泥底)
食性: 浮遊期にはカイアシ類幼生、魚卵および十脚目幼生、若齢期にはオキアミ類、成魚期には魚類、頭足類および大型甲殻類
捕食者: 大型のマダラは小型のマダラを捕食

▲このページのTOPへ

漁業の特徴

主に沖合底びき網漁業で漁獲され、次いではえ延縄、小型底びき網漁業による漁獲が多い。これらの漁業では周年漁獲されているが、冬に接岸する個体を対象にした定置網や刺網による操業も行われている。満1歳ぐらいから漁獲対象となる。

▲このページのTOPへ

漁獲の動向

漁獲量は1998年と1999年には2万トン前後に達した後は増減を繰り返しながら増加し、2010年には2.6万トンとなった。2011、2012年は東日本大震災(震災)の影響により震災以前に比べて減少したが、2013年には回復し、過去最高の3.1万トンを記録した。2015年にはやや減少し、暫定値で2.4万トンとなっている。漁業種別ではほとんどの年で沖底の漁獲量が最も多い。

▲このページのTOPへ

資源評価法

1995年以降、毎年10~11月に青森県沖~茨城県沖の水深150~900m で行っている着底トロール調査を基に面積-密度法を用いて資源量を推定し、資源状態を判断した。

▲このページのTOPへ

資源状態

資源量は1996~2011年には1.3万~6.6万トンで推移していたが、震災以降急増し、2014年には21万トンを超えた。その後やや減少し、2016年には16.5万トンであった。高い資源量は一時的な状況である可能性があるため、資源水準を判断するための基準には震災以前のデータを用いた。1996~2011年の資源量の平均値を求め、それよりも30%以上多い場合を高位水準、少ない場合を低位水準として判断した。その結果、2016年の資源量は震災以前の平均値の395%に相当することから、資源水準は高位と判断した。また、過去5年間(2012~2016年)の資源量の推移から、動向は増加と判断した。

▲このページのTOPへ

管理方策

震災以前は本資源は若齢魚を中心に構成されていたこともあり、その変動は、加入量に大きく依存してきた。そのため、2007年のように個体数の極めて少ない年級が発生すると、資源状態は急速に悪化した。震災以降は高齢魚が増加しており、加入が極めて少ない年級が発生してもすぐに資源が減少することはない。また、マダラの親魚は市場価値が高いことから、親魚を増やすことは次世代の加入促進と生産額の増大の両面で有効である。このため、多様な年齢構成を維持しつつ次世代の加入を促すことが重要であると判断し、現在の漁獲圧を維持することを管理方策とし、2017年ABCを算出した。
管理基準 Target/Limit F値 漁獲割合
(%)
2017年ABC
(千トン)
Blimit=
親魚量5年後
(千トン)
Fcurrent Target 0.25 18 35
Limit 0.31 22 43

▲このページのTOPへ

資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

▲このページのTOPへ


執筆者:成松 庸二・服部 努・鈴木勇人・柴田泰宙・永尾次郎

資源評価は毎年更新されます。