平成28年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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マチ類 魚種写真
アオダイ Paracaesio caerulea
ヒメダイ Pristipomoides sieboldii
オオヒメ Pristipomoides filamentosus
ハマダイ Etelis coruscans
系群名(海域) (奄美諸島・沖縄諸島・先島諸島)
担当水研 西海区水産研究所

生物学的特性

寿命: アオダイは35歳程度、ヒメダイは雄で38歳、雌で18歳、オオヒメは20歳程度、ハマダイは60歳程度
成熟開始年齢: アオダイは2歳(30%)、6歳(100%)、ヒメダイは0歳(40%)、4歳(100%)、オオヒメは2歳(40%)、5歳(100%)、ハマダイは9歳(69%)、19歳以上(100%)
産卵期・産卵場: アオダイは4~8月、ヒメダイとオオヒメは5~7月(盛期)、ハマダイは4~11月
食性: アオダイは大型動物プランクトン、ヒメダイとオオヒメは魚類、ヒカリボヤ類、浮遊性甲殻類、イカ類、ハマダイはイカ類、魚類
捕食者: サメ類など

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漁業の特徴

鹿児島県、沖縄県近海の水深100m以深で操業する深海一本釣や底建はえ縄により漁獲される。一本釣でマチ類をねらい周年操業する専業者が多いが、ソデイカ漁などと兼業する漁業者も存在する。1航海あたりの操業日数は5トン未満の小型船で日帰り~3日、5トン以上の船では1週間程度である。

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漁獲の動向

マチ類の2015年の漁獲量はアオダイが338トン、ヒメダイが114トン、オオヒメが80トン、ハマダイが233トンであった。アオダイの漁獲量は減少傾向だが、沖縄県で著しい。ヒメダイとオオヒメの漁獲量は、鹿児島県では漁獲統計上、2007年まで両種が区別されていなかった。統計のある沖縄県では、ヒメダイ漁獲量は近年減少が著しく、オオヒメ漁獲量は緩やかに減少している。ハマダイの漁獲量は、鹿児島県、沖縄県共に2005年以降は増加傾向である。

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資源評価法

資源水準の判断には、1960年から2015年まで56年分の漁獲統計がある鹿児島市中央卸売市場のデータを用いた。資源動向の判断には、1隻1航海あたりの漁獲量(CPUE)が利用可能な沖縄県八重山漁協所属船全体の漁獲量とのべ水揚げ隻数の情報をもとに計算したCPUE(以後、八重山船CPUE)を資源量指標値として用いた。魚種別漁獲量と体長組成から年齢別漁獲尾数を推定し、それらを用いて八重山船のCPUEでチューニングしたコホート解析により資源量を試算し、資源動向判断の参考とした。

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資源状態

アオダイとハマダイでは魚種別漁獲量、ヒメダイとオオヒメでは混合種群の漁獲量を用い、それぞれの最高値と最低値の間を3等分した値を高位と中位、中位と低位の区切りとした。いずれの種・種群においても、資源水準は低位と判断した。アオダイとヒメダイでは、近年の八重山船CPUEが連続的に減少(ヒメダイ)、あるいは概ね減少傾向にあったこと(アオダイ)、試算した資源量も近年減少傾向であることから、資源動向は減少と判断した。オオヒメとハマダイでは、近年の八重山船CPUEおよび試算した資源量がほぼ横ばいで推移していることから、動向は横ばいと判断した。
アオダイ ヒメダイ オオヒメ ハマダイ

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管理方策

マチ類では漁獲統計、生物情報において充分なデータが整備されていないため、漁獲量(鹿児島市中央卸売市場の漁獲統計)と八重山船CPUEの動向を基に、その水準および変動傾向に合わせた漁獲を行うことを管理方策として、2017年ABCを算定した。2010年より第2期資源回復計画が開始され、2012年からは広域資源管理方針となって保護区の拡大(18から22区へ)が実施されている。また、漁獲サイズ制限による小型魚保護も導入され、海域全体での小型魚への漁獲圧削減措置が実施されている。さらに、保護区が一時的な管理方策にならないように、解禁された保護区内への入域や1操業あたりの漁獲量制限等が検討されている。マチ類は一般に成長が遅く長寿命であり、漁獲による資源への影響が少なくないと考えられることから、保護区の設置、小型魚保護等による長期的な管理措置が必要である。
管理基準 Target/Limit F値 漁獲割合
(%)
2017年ABC
(トン)
Blimit=
親魚量5年後
(百トン)
アオダイ 0.7·Cave 3-yr·0.94 Target 166
Limit 207
ヒメダイ 0.7·Cave 3-yr·0.97 Target 75
Limit 94
オオヒメ 0.7·Cave 3-yr·0.97 Target 40
Limit 50
ハマダイ 0.7·Cave 3-yr·1.04 Target 132
Limit 165

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:田邉智唯・青沼佳方・下瀬 環

資源評価は毎年更新されます。