平成28年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 ヒラメ 魚種写真
学名 Paralichthys olivaceus
系群名 日本海北・中部系群
担当水研 日本海区水産研究所

生物学的特性

寿命: 15歳程度
成熟開始年齢: 雄2歳、雌3歳
産卵期・産卵場: 3~7月、青森県津軽半島西岸から兵庫県沿岸(時期は南ほど早い)
食性: 着底後は主にアミ類、全長10cm以上では魚類が主食、他にはイカ類、エビ類等
捕食者: 稚魚期にはより大型のヒラメをはじめマゴチ、オニオコゼ、アナハゼ、イシガニ、エビジャコ等

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漁業の特徴

主に刺網、定置網、底びき網などで漁獲され沿岸漁業の重要な対象種である。栽培漁業の代表的対象種でもあり、本系群の分布海域においては、1980年前後より人工種苗の放流が開始され、2014年には210万尾が放流された。2015年の放流魚の混入率(1歳魚)は4.9%、添加効率(放流魚の漁獲加入までの生残率)は0.041と推定された。また、本系群の分布する各府県においては、全長20~35cmの漁獲規制サイズが設けられている。

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漁獲の動向

1970年以降、漁獲量は10数年周期で増減を繰り返し、減少傾向にあったが、2000年以降は1,000トン前後で推移している。2015年は1,030トンであった。

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資源評価法

1999~2015年の年齢別漁獲尾数を基に、コホート解析により資源量を推定した。自然死亡係数は0.2とした。 5歳以上をプラスグループとし、4歳魚と5歳以上魚の漁獲係数は等しいと仮定した。2015年の1~4歳魚の漁獲係数には各年齢の直前3年間(2012~2014年)の平均値を用いた。

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資源状態

資源量は1999年以降緩やかに増加したが、2007年以降2012年までは減少に転じ、その後増加傾向で2015年の資源量は2,424トンであった。親魚量も近年増加しており、2015年は1,717トンであった。1970年以降の漁獲量の最小値と最大値の間を3等分し、漁獲量が1,800トン以上の場合は高位、1,200トン未満の場合は低位水準と判断した。資源量が推定された1999年以降においては、上記の基準とした漁獲量から対応する資源量を漁獲割合42%(1999~2010年の平均値)として換算し、資源量4,300トンを高位と中位の境界、資源量2,900トンを中位と低位の境界とした。2015年の資源量から水準は低位、動向は直近5年間(2011~2015年)の資源量の推移から横ばいと判断した。 明瞭な再生産関係は認められないことから、資源水準の低位と中位の境界となっている資源量2,900トンを当面のBlimitとした。2015年の資源量はBlimitを下回っている。

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管理方策

本系群の資源量はBlimitを下回る状態であるため、5年後に資源量をBlimit以上に回復させることを管理目標とし、これを達成する漁獲係数(Frec5yr)を管理基準として2017年ABCを算出した。なお、放流尾数およびその添加効率については、現状と同程度(放流尾数:210万尾、添加効率:0.05)とした。ABC以外の管理方策として、現行の漁獲規制サイズでは、海域によっては1歳魚が主な漁獲対象となることがあるため、漁獲規制サイズの見直しや、再放流魚の生残状況が不明なため、その把握がより有効な資源管理のために必要である 。
管理基準 Target/Limit F値 漁獲割合
(%)
2017年ABC
(トン)
Blimit=
2,900トン
資源量5年後
(トン)
Frec5yr Target 0.45 34 860 3,904
Limit 0.56 40 1,010 2,900

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:八木佑太・上原伸二・後藤常夫・飯田真也

資源評価は毎年更新されます。