ウルメイワシとカタクチイワシの漁獲量の推移

ウルメイワシの卵豊度などのデータはここ数年間のものしかなく、環境要因との因果関係は不明です。ウルメイワシはカタクチイワシと同様に仔魚期から成魚期に至るまで動物プランクトンを捕食しています。また、分布域もカタクチイワシと似ている上に、寿命などもほぼ同じ程度と考えられています。したがって、この両種はお互いに競合関係にあると判断し、両種の漁獲量の偏差を比較しました。

カタクチイワシの漁獲量が多いときには、ウルメイワシの漁獲量は少ないという結果が見て取れます。ただし、対馬暖流域の漁業者にとって、カタクチイワシのほうが経済的な価値が高いため、カタクチイワシが不漁の時にウルメイワシを漁獲しているという要因があるかもしれません。