水産研究・教育機構では、都道府県の水産試験研究機関等との共同実施機関により水産庁からの委託を受け、2018年度までは、我が国周辺水域に分布している主要な水産資源の概ね50種(例えば,漁獲可能量(TAC)制度対象種であるマアジ,マイワシ,マサバ,ゴマサバ,スケトウダラ,ズワイガニ,スルメイカなどが対象となっています)を約80の系群(同じ種類でも産卵場,分布,回遊等を異にする地域集団)に区分して資源の評価を行ってきました。

評価対象種は順次拡大していく必要があり、2019年度においては、先述の50種を含む67種、2020年度においては119種を対象としており、今後も拡大することにしています。

その多くは我が国周辺水域内を広範囲に分布・回遊するので、これらの把握を行うのは容易ではありません。対象資源の分布・回遊状況に応じて適切な時期や場所で調査船による体系的な調査を配置したり、市場に出向いて漁獲物を調査することが必要です。また、種類や場合によっては音響探査や遺伝情報の活用など最先端の技術を導入することもありますし、複数の調査船が漁場内の資源を一斉に調査するような大規模な取組みもあります。

これらを計画的かつ効率的に実施することが必要なため、@調査の企画・立案、A調査の実施、B調査結果に基づく資源評価の実施という3つの過程を通じ、都道府県水産試験研究機関等の参画・連携を図りながら取組みを行っているところです(別表フロー図参照)

資源評価は、利用可能なデータのレベルに応じて、最善の評価ができるよう取り組んでいます。親魚と、それが生み出す子魚の量の関係が推定できる資源では、その関係(再生産関係)を用いることにより、資源を長期的に最大限に利用する方策を検討することが可能です。

これらの資源については、最大持続生産量を実現できる資源の目標を推定し、それを目指すための漁獲シナリオを提示していくこととしています。再生産関係が推定できていない資源については、データの充実を目指すとともに、データの水準に応じた漁獲方策を提示していきます。