海水温の変動とマイワシの加入の関係

マイワシの年齢別の漁獲尾数の推移から1980年代後半に、マイワシの資源にとって何らかの環境の変化があったと推察されます。水産総合研究センターや各府県の試験研究機関が調査して得た冬季の日本海西部海域の50m深の水温の偏差の推移をみると、1980年代後半にそれまで負偏差であったものが、正偏差になってます。マイワシの再生産成功率(RPS:加入尾数÷親魚量)の推移をみると、逆に1980年代後半に正偏差から負偏差になっています。

横軸に50m深の水温の偏差をとり、縦軸にRPSの偏差をとって比較すると、水温の偏差が高いほどRPSの偏差が低くなることが分かりました。このことは、水温が高くなるとマイワシの加入率が悪くなることを示しています。