平成29年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

[詳細版へ]
標準和名 マガレイ 魚種写真
学名 Pleuronectes herzensteini
系群名 日本海系群
担当水研 日本海区水産研究所

生物学的特性

寿命: 雄7歳、雌10歳
成熟開始年齢: 雄2歳(割合不明)、3歳(100%)、雌3歳(70%)、4歳(100%)
産卵期・産卵場: 青森県沖2~4月、新潟県沿岸2~5月(3~4月が盛期)、新潟県沿岸では水深50~90m付近
食性: 多毛類、二枚貝、小型甲殻類
捕食者: 不明

▲このページのTOPへ

漁業の特徴

本系群(青森県~新潟県)を対象としている主要漁業は、板びき網、沖合底びき網および小型底びき網などを含む底びき網と刺網であり、定置網によっても漁獲される。刺網および定置網による漁獲は産卵期である2~4月に集中しており、底びき網による漁獲は5~6、9~10月に多い。2016年の漁獲量の比率は、底びき網50%、刺網34%であった。 現在、各県で全長13~17cm未満の出荷あるいは採捕制限が行われている。

▲このページのTOPへ

漁獲の動向

青森県~新潟県の統計がそろった1993年以降、漁獲量は1994年の787トンを最高に1998年から2008年までほぼ300トン台の横ばいであった。2009年以降は概ね200トン台で推移してきたが、2015年には200トンを下回り、2016年は155トンであった。2016年の県別漁獲量の割合は、秋田県と新潟県で高い。本系群に対する主要な漁法である底びき網の漁獲努力量は、長期的には減少傾向にある。

▲このページのTOPへ

資源評価法

本種は、いずれの漁法でも必ずしも主対象魚種ではなく、実質的な漁獲努力量の把握は困難である。そのため、青森県~新潟県の4県が集計した漁獲量の経年変化から資源の水準・動向の判断を行った。加入状況は、新潟県水産海洋研究所により夏期にビームトロールで採集された1 歳魚の分布密度の経年変化から推定した。この密度は、2000年級群を除き、新潟県北部の板びき網による3歳魚の漁獲尾数とよく一致し、年級群豊度を指標する値と考えられる。

▲このページのTOPへ

資源状態

加入について1歳魚の分布密度の経年変化から、2018年に漁獲の主体となる2014年級群(4歳魚)と2015年級群(3歳魚)の豊度は、前者で低く、後者ではやや高いと推定された。2015年級群の豊度は近年では比較的高いと判断されるものの2014年級群は近年と同様に低いことから、漁獲への加入は依然低いレベルにとどまり、資源状態の低迷は継続すると予想される。資源水準は1971~2016年の漁獲量の最大値に近い1,200トンを三等分し、800トンおよび400トンをそれぞれ高位と中位、中位と低位の境界値とした。2016年の漁獲量は155トンで水準は低位と判断した。動向は、過去5年間(2012~2016年)の漁獲量の推移から減少と判断した。

▲このページのTOPへ

管理方策

資源水準に合わせて漁獲を行うことを管理方策として2018年ABCを算出した。資源状態の低迷は継続すると予想されることから、未成魚や小型個体の保護・再放流に努めるとともに、親魚量を確保して高い豊度の年級群の加入を待つことが重要である。そのためには、産卵期に漁獲が集中する刺網、定置網も含めて、産卵期や産卵海域に着目した親魚の保護が有効と考えられる。
管理基準 Target/Limit 2018年ABC
(トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値からの増減%)
0.7・Cave3-yr・0.90 Target 90
Limit 110

▲このページのTOPへ

資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

▲このページのTOPへ


執筆者:後藤常夫・八木佑太・飯田真也・井関智明

資源評価は毎年更新されます。