令和2年度資源評価報告書(ダイジェスト版)

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標準和名 サメガレイ 魚種写真
学名 Clidoderma asperrimum
海域名 太平洋北部
担当水研 水産資源研究所

生物学的特性

寿命: 雄15歳、雌22歳
成熟開始年齢: 雄2歳(一部)、3歳(ほぼ100%)、雌3歳(一部)、4歳(ほぼ100%)
産卵期・産卵場: 1月~2月、水深600m~900mの深海域
食性: クモヒトデ類
捕食者: 不明

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漁業の特徴

主に沖合底びき網(沖底)により漁獲される。 小型底びき網や刺網等でも漁獲されるが、これらの漁獲量は極めて少ない。 1970年代前半には金華山海区が漁場の中心ではあるものの、尻屋崎・岩手海区でも比較的多く漁獲されていた。 1970年代後半以降は漁場が南下し、金華山海区以南(金華山・常磐・房総海区)での漁獲の割合が多くなった。 2011年以降は常磐海区、房総海区での漁獲が減少しており、現在は金華山海区での漁獲が多い。

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漁獲の動向

2019年の全漁業種による漁獲量は187トン(暫定値)であった。 沖底による漁獲量は、1978年の6,329トンをピークに減少し、1998年には過去最低の108トンとなった。 その後、やや増加し、2002年~2010年は219トン~335トンで推移した。 2011年には東日本大震災(震災)の影響で漁獲量は118トンに減少したが、2012年には金華山海区での増加により200トンまで回復し、2019年の漁獲量は168トン(暫定値)であった。

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資源評価法

沖底の主要な漁場である金華山海区以南では単一のオッタートロール漁法で操業が行われている。 金華山海区以南の有漁網数あたり漁獲量(CPUE)を標準化し、CPUEに含まれる月、海域、操業水深などの影響を除去した標準化CPUEを資源量指標値とし、これに基づいて資源状態を評価した。

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資源状態

資源量指標値は、1973年~1990年には全年の平均以上で推移しており、1985年には最高値を記録した。 しかし1990年以降は急激に減少し、1998年には過去最低となった。 2011年以降は継続的に増加傾向がみられており、2018年には1991年以降で最高となったが、2019年には前年より少し減少がみられた。 2014年以降は漁獲物の大部分が大型魚であり、小型魚の加入が少ない状況が続いている。 資源水準の区分は、1972年~2019年の資源量指標値の最大値と最小値の間を3等分し、上から高位、中位、低位とし、2019年の水準は低位と判断した。 直近5年間(2015年~2019年)の資源量指標値の推移より動向は増加と判断した。

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管理方策

資源が低位水準にあるため、漁獲を抑えて資源を増加させることを管理目標とし、2021年ABCを算定した。 資源状態には回復傾向がみられるものの、1990年以前と比べると資源状態は良くないと考えられる。 また、近年は小型魚の加入が少ない状況が続いており、大型魚中心の組成となっている。 従来と同程度の漁獲が続けば再び資源が減少する懸念があるため、局所的に集群する産卵期~索餌期の漁獲を抑えて従来以上に親魚量を確保する必要がある。
管理基準 Target/Limit 2021年ABC
(トン)
漁獲割合
(%)
F値
(現状のF値からの増減%)
0.7・Cave3-yr・1.06 Target 130
Limit 170

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資源評価のまとめ

管理方策のまとめ

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執筆者:鈴木勇人・成松庸二・冨樫博幸・森川英祐・時岡 駿・三澤 遼・金森由妃・永尾次郎

資源評価は毎年更新されます。